2020/04/04 22:27
箱瀬さんの工房は輪島の静かな風景の中に佇んでいます
ここから様々な作品が生み出され私たちの手元や世界に向けて旅立ちます。
▼ 漆器は時代を経るごとに変化していきます
洗練され、若い方にも受け入れられやすく使いやすいものになっています。手に取っていただき、よき友人として日常生活に使いその魅力を感じてもらいたい
洗練され、若い方にも受け入れられやすく使いやすいものになっています。手に取っていただき、よき友人として日常生活に使いその魅力を感じてもらいたい。
今回ご紹介するのは、漆のあたたかなしっとり感と銀のきりっとした顔のバランスがいい片口。外側は溜塗りと言って、中塗りには朱色を上塗りに黒と朱合をまぜた漆を塗っています。そのため優しく下の朱が縁に透けるのです。
▼内側の銀はパラジュウムというものを加えさびにくくなっています
ちなみにパラジュウムとは人間の銀歯に使われるものです。この刷毛目はゆっくりと、ろくろで回しながらつけていきます。
刷毛目がうまく残るか否かは漆と銀の調整、湿度、職人の経験、様々な要因をクリアして初めて綺麗に仕上がります。
▼どのように使われるかは自由です
お酒を入れてもいいですし、そうめんのつゆを入れてもいい。小鉢として煮物、ポテトチップス、みかん入れとして使っても。言ってしまえば想像できるすべての用途に使えるということです。ぜひ毎日使って愛着を深めていってほしいと思います。
▼ もう一つは片口仲間で片口小鉢というものです
こちらは「鯛に水引」、「菜紋」、「時代蒔絵」を用意しました。
蒔絵の種類としては、今にも動き出しそうな鯛、身近な野菜、時代を映し出す車の蒔絵。
昔はその時の流行りを蒔絵にしたそうで、今は今の柄があるとの想いから様々な現代の蒔絵を目指しています。
▼ 最後に
今年の夏じたくは残念ながら中止になってしましましたが、立ち止まらずに地道に仕事を続けていきます。
作品詳細