2020/05/01 14:35


このネックレスはアレッポ博物館(シリア)の館長から直接、いただいたネックレスです。

まだ、この仕事を始める5年前でした。

長い間、机の引き出しに眠っていて、存在を忘れてかけていた時に、知り合いの陶芸家から「アジア各地に残る美しい工芸」を紹介する企画を頼まれました。

学生時代にネパールで一年間、文化人類学の現地調査をしていたので、特に印象を受けたネパールの金細工と金細工師を紹介するのが、私の最初の仕事になりました。

以来、この仕事を続けて、今年で30年になります。

このシリアのネックレスは当時、ジュエリーの仕事などに全く無縁だった私に、近い将来に起こることを暗示していたのかも知れません。


「人が身を飾ることの原点」を想いながら、古代文明(エジプト・メソポタミヤ・インダス・ローマ)を中心にジュエリーの研究を続けてきました。

ジュエリー(装身具)には人・自然・宇宙とのつながりが込められています。

遥か昔の名もなき職人が作った小さな玉のひとつひとつが、様々な文明・民族の興亡(歴史)・社会経済(交易)・技術革新・芸術・宗教を豊かに語りかけてくれます。


最初のネパールの金細工から現在まで、金細工の研究はライフワークになっています。

古代文明の金細工、そしてアジア各地にわずかに残る金工の技も紹介しながら、現代では失われた古代の匠たちの技法の復元もタイ・ミャンマーにある工房の若い職人達と取り組んでいます。


リムルのジュエリーは古代の石やトンボ玉(ガラスビーズ)などと、繊細なハンドメイドの金細工を組み合わせています。

また、現代の新しい素材も使用していますが、ひとつひとつ吟味した、天然素材のみを使っています。(着色の石・パール・練り素材はありません)太古の歴史を刻むビーズや現代に蘇る繊細な金細工が響きあい、からだとこころを優しく包みます。

limul 

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